2008年8月7日木曜日

熱暑湿盛の季節と腹水の関係


地球温暖化を肌で感じているこの頃・・・・毎日37度~40度の体温を超す気温、夜になっても30度から下がらない異常ぶりしかも恐ろしいほどの湿気で、まるでサウナの中にいる感じ
この季節に入り、肝硬変やガンの患者さんで、腹水が溜まる方、一度は引いていたのに再び溜まりだした方が激増しています。

腹水が溜まるには、いろいろな原因があり、勿論元になる炎症があることも考えられますが、肺、脾、腎の働きがしっかりしていれば、水が溜まるに至らず何とかはけてゆきます。しかし、熱暑湿盛のこの季節に入って、いきなり水が溜まりだしたのは、その原因が脾にある確率が最も高いと考えられます。

その図式は、
1,暑いので水分を摂りすぎる (冷や麦、そうめん、冷や奴などの食べ物も水分が多い)
2,脾は水を嫌うため、運化能力が低下 (消化液が薄まり、食物と水をさばききれない
3,外湿が高く、皮膚がらの水分蒸発も低下(肺気の低下)
4,水気が多い体でクーラーにあたることで、腎が冷やされ、代謝が低下 (尿の出が悪くむくむ)5,さばききれない水が、炎症部位に集中するなどです。

こういったときは、通常の清熱解毒薬、利水薬の他に、温中補気薬を用い、冷えが強ければ、ペットボトル等により、お腹、鼠径部、両脇リンパ、両腰を温めます。(温陽法)

食材としては、小豆、ハトムギ、黒豆、とうもろこしなど健脾利水効果のあるものに、椎茸、キャベツ、長芋、栗、かぼちゃ、鶏肉など補気作用のあるものを取り入れてください。麺は口当たりがよいですが、冷やす性質があるので、ご飯やお粥を主食に召し上がってください。また、体温以下の飲み物と食べ物を避けてください。

0 件のコメント: