2016年8月17日水曜日

お盆過ぎに多い喉の痞え感

お盆過ぎに多い喉の痞え感

毎年、お盆過ぎに、胃の不調を訴える方、喉の痞えを訴える方が急増します。
お盆は親戚が集い、ご馳走をいただきますよね。
美味しいスイーツを手土産にいただき、BBQをしたり、揚げ物が登場したり・・・。

ついついいつもより食べ過ぎてしまうのでは?

食欲不振や喉の痞えは食べ過ぎ、飲み過ぎにより起こります。
特に甘い物と油物、アルコールは胃酸の分泌を激しく促し、胃壁を守っている粘膜が胃酸により傷つけられて炎症が起こります。
胃酸過多になり、胃液が逆流すると、胸焼けが起こったり、喉が痞えたような違和感を感じることが多くなり、それが続くと食欲が低下します。

このようなときは、とにかく胃を休めてあげることが大切です。
就寝前2~3時間は食事をとらないようにすることで、明け方の胃の大掃除を促し、朝食も酵素ジュースや野菜スープ、お粥等で胃に負担がかからない食事を摂ります。

食欲不振時のお手当て食材は
1大根おろし・・・ジアスターゼやプロテアーゼを含み、消化を助ける
2ブロッコリー・・・胃粘膜の抗酸化作用を高め、炎症を鎮める
3キャベツ・・・胃粘膜の保護や修復に役立つ
4オクラ、モロヘイヤ、里芋、長芋、ワカメなどのネバネバ食材が粘膜の修復に役立つ

等々

胃酸過多と喉の痞え、食欲不振には、漢方食品の鬼菊と瓜樓実の併用が大変に良く効きます。
鬼菊が胃酸の分泌を抑え、胃粘膜の炎症を鎮めます
瓜樓実は消化を助け、粘膜を修復するとともに、痰を取り除いて喉の痞えを取り去ります
この組み合わせで、症状が消失しない場合は、お盆明けから増えるイネ科のアレルギーの可能性があります。
こちらの場合は、タンポポ茶と通竅で対処します!

2016年8月13日土曜日

がんの養生・・・80歳超えに直撃インタビュー

がんの養生・・・80歳超えに直撃インタビュー

私の養生体操の受講生さんは、ご年配の方が多いです。
今や、30~50代の方が、がんを発病する時代ですが、養生体操に来られる60~80代の方々は、がんを発病せず元気!!
そこで70~80代の方5名に、どのように養生をしておられるのか聴いてみました。

♪生活♪
*早寝早起き・・・9時には寝て、朝4時には起きて農作業
*夜更かしはしない
*パソコンやスマホはどは、目が疲れるので殆どやらない
*午前中にやることをすませ、午後からは比較的のんびりする
*決まった時間(6時、12時、18時)に食事をする
*自分の食事は自分で作る
*とにかく歩いたり、ストレッチしたり、筋トレしたり・・・寝たきりになるのがイヤなので体をよく動かす
*温かいお風呂にちゃんとつかって1日の疲れをとる

♪食事♪
*ご飯と味噌汁、漬け物があればご馳走
*畑で出来た野菜が中心だが、魚や肉も普通に食べる
*揚げ物は、歳と共にもたれて、食べなくなってきた
*外食は殆どせず、家にあるもので済ませる
*おやつに甘いものや菓子パンをよく食べる
*好き嫌いが多く、食べたくないものは食べない
*農薬、添加物等々、神経質に考えていない・・・何でもよく食べる

♪心♪
*ここまでくると、1日喜び・・・ありがたや、ありがたや
*仏さんに毎日祈っているので、不安はあまりない
*細かいことをクヨクヨ考えても仕方ない、なるようにしかならへん
*激動の時代を生き抜いてきたので、辛いとか大変とか思う暇なく、皆当たり前に頑張ってきた

いかがでしょうか?
食生活から見ると、好き嫌いが多くて、菓子パンばかり食べている・・・というご意見もあり、驚くところですが、心のあり方がとてもお丈夫な方が多いのです。
ストレスをストレスにしない、生きる術を心得ている・・・これが元気で長生きにつながるのかもしれませんね。

2016年8月9日火曜日

個々に合う養生とは?

個々に合う養生とは?

先日、いずみの会さん(名古屋を拠点としたがんの養生をされている会)の定例会に出席させていただき、多くの方が”自分は何を食べたらよいのか?”という食事に対する疑問や不安を抱いている方が多い感がしました。

玄米菜食によりがんを治している方がいる。
でも自分には合わないと感じ始めている。
基本は玄米菜食だけど、肉や魚も食べている人もいる。
一体何が正解なのか?

こんな疑問が出るのは当然だと思います。
”全ての人がこの食事療法で治る!”・・・といった考え方でいると、このような疑問が生じてしまいます。
実は、がんになった原因も様々なので、それに気づいて治す食事や方法も様々であって当然です。
では、自分はどうすれば???

これを解決するためには、自分の今の病の状態をよく見分けることが大切(弁証)
病気になるには
1,自分の体の抵抗力が落ちている・・・(気力、血液、津液等のどれかに不足がある)

2,病邪が強い・・・(気血津液の停滞等が生じ、解毒できない物質で体が汚れている)

のどちらかであったり、そのバランスがうまくいっていなかったりである。

この飽食の時代では、後者が原因で発病することが多い為に、玄米菜食が提唱されることが多い。
玄米は適切な栄養を含んでおり、補う力もありますが、腸管を刺激して解毒する力がとても大きく、抗酸化力(清熱解毒力)もあります。
また、野菜は体液のバランスを弱アルカリに整え、がんが成長しにくい環境を作ります。


けれども、手術や抗ガン剤等で体力が低下して、痩せてゆく、アルブミンが低い、貧血、リンパ球低下等の栄養不良状態にあると、がん性悪液質が進行し、がんの分裂を助長するので、血になる物を補給してゆかねばなりません。

具体的な食材については、体質と病状からチョイスする、薬膳の弁証施膳が役立ちます。

12月の定例会では、具体例をもとに解説してゆきたいと思います。