2015年8月26日水曜日

ガンが喜ぶ食事

ガンが喜ぶ食事

ガンがみつかり、ガンの食養生を初めて勉強する方のために、ガンを成長させてしまう食事とその理由についてお話します

1,ガンは糖分が大好き
*砂糖や液糖などたっぷり入った、お菓子やジュースなどを、空腹時に食べると、急激に血糖値が上がり、発ガンを促進します
*ガンは、解糖系というエネルギー回路を利用して増殖するために、糖分をとてもたくさん必要とします
*急激に入るブドウ糖は、消化管の動きを低下させ、腸内環境を荒らします
*過剰なブドウ糖は、ガンの原因となる慢性炎症を作ります
◎空腹時の糖分の間食や、炭水化物をどか食いして、血糖値を急上昇刺せる食べ方は止めて、おかずやスープなどを食べてから炭水化物を摂りましょう。
◎玄米、そば、全粒粉などを取入れてゆきましょう

2,ガンはトランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング、ルウ等)、肉類に含まれる飽和脂肪酸、植物油が大好き
*これらの脂肪は、ガンの分裂の原因となる慢性炎症を助長する性質があります
*トランス脂肪酸は、天然に存在しにくいプラスチック脂肪で、虫や細菌もつかないために保存性に優れますが、肝臓に大変な負担をかけます
◎これらの脂肪酸は摂っていないつもりでも、様々な食品に含まれていますので、魚油、エゴマ油、シソ油、オリーブ油、ココナッツ油などを用いることを意識すると、バランスがとれてきます。

3,動物性タンパク質の中でも赤身(牛、豚、羊、鴨、馬、カツオ、マグロ等)の摂りすぎ
牛肉を毎日食べる方では、週1~2回食べる方に比べ、大腸ガンになる危険性が2.5倍高まると言われています。
この根拠は、赤身肉がいくつかの発ガン危険性を複合しているためです。
*ヘム鉄を多く含むことにより、発ガンを促す酸化を促進しやすい
*肉を赤く発色させている亜硝酸塩が、発ガンを促進しやすい
*ナトリウムと合わさり、発ガン性のあるニトロソ化合物を作る
*赤身肉に含まれるNeu5GCという糖を人は持っておらず、抗体となり発ガンを促進する慢性炎症を生じやすい
*代謝の段階で生じる脱アミノ化課程が肝臓に負担を生じる
*日本人の腸は長く、長時間腸内に滞留することで、腐敗し腸内免疫を損なう
*特にブドウ糖+赤身肉の同時摂取は危険
◎大豆やナッツのタンパク質、魚介類、良質卵、鶏肉ささみなどのタンパク質を、1日量で掌の大きさで摂ってゆきます

4,乳製品の摂りすぎ
乳製品、卵等の摂りすぎは、乳ガン、子宮ガン、前立腺ガンなどのホルモン系のガンの危険率を高めます
*牛乳のアミノ酸組成(ロイシン、イソロイシン、バリン等を多く含む)は筋肉やガンの分裂増殖を促すmTORC1を活性化
*牛乳に含まれるホエイタンパク、カゼインがインスリン分泌、インスリン様成長因子を刺激し、発ガンを促進する
*カゼインが、腸壁で悪玉菌のエサとなり、腸内環境を低下させる
*配合飼料に含まれる環境ホルモンや、抗生剤などの薬品が含まれる
*特に乳製品+ブドウ糖の同時摂取は危険

5,野菜、きのこ、海藻、こんにゃく、乾物などの不足
これらの食品が解毒力、腸内環境を整えます
◎1日に、生の量として掌3杯の量を摂ってゆきます

2015年8月25日火曜日

バセドウ病と眼球突出について

バセドウ病と眼球突出について

バセドウ病に伴い、眼球が突出して悩んでおられる方がたくさんいらっしゃいます。
甲状腺の値は、薬によりうまくコントロールできているのに、一度突出した眼球に関しては、有効な治療法や予防法がないと言われて、悩んでおられる女性が後を絶ちません。
ところが、こちらの薬局では、漢方+食養生で、眼球の突出が気にならない程度まで回復した方々が年々増加しています。

バセドウ病の眼球突出は、日本人では10人に2~3人程度の割合で、全員に症状が現れるわけではありませんが、この要因に”1年以上にわたる慢性のストレス”が大いに関係しています。
頑張りすぎ、無理のしすぎ、睡眠不足や食事の不規則、精神的なダメージ、本音を言えずに我慢する・・・等の行為は交感神経を過剰に緊張させ、それに伴いホルモンのバランスや免疫のコントロールに不具合を生じさせます。
バセドウ病の発病原因になっているTSH受容体抗体が、外眼筋や、その奥の後眼脂肪組織に数多く存在する、TSH受容体に結合すると、その部分が過剰に刺激され、炎症が起こります。
この慢性炎症を冷ます目的で、組織液が動員され、眼の奥の脂肪組織の体積が増えて、眼球が押し出されてきます。
眼球が外気と当たる面積が増えるために、ドライアイ、それによる炎症(眼赤)、眩しい、物が多重に見える等の症状が出やすくなります。

中医学では、目は肝の穴といい、肝は様々な環境の変化やストレスをうまく処理する臓なのですが、これがオーバーワークになると、その症状は目に現れ、疲れ目、眩しい、かすみ目、ドライアイ、視力低下などが起こると言われています。
肉体的な疲れだけでなく、イライラや不満、心の悩みは肝に負担をかけ、その穴である目に炎症を作ります。
この炎症を鎮めようとするのが痰湿というゼリー状の組織液で、眼球突出の元になるものです。

痰湿を除去するには、元になる”ストレス”を解決し、心の炎症を抑えることが根本治療ですが、それとともに、炎症を起こさない食生活、痰湿を溜めない食生活に心がけることが大切です。

★炎症と痰湿を助長しないために、控えていただくもの★
1,甘いお菓子、ジュースなどの精製された糖
2,乳製品、トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング、クッキー、ケーキ、揚げ物、ルウ、保存の効く食べ物等に含まれる)
3,アルコール類

★炎症と痰湿を除く食品★
1,サトイモ、たけのこ、大根おろし、きゅうり、トマトなど
2,漢方では、清熱解毒作用がある、タンポポ茶(ショーキT1)を1日1~2袋、サトイモ科の化痰薬である穿山薯預を朝晩6粒ほど取入れます
3,玄米を取入れた和食

痰湿は非常に頑固でとれにくい性質がありますが、食養生に気をつけて、寝不足を改善、心の悩みを発想の転換で解決する等の根本養生を並行して行われると、早い方で3ヶ月~6ヶ月で、体が変わり始め、気になっていた眼球の突出が引いてくる方がとても多いです。
焦らずに、なるべくリラックスの時間を取入れながら、楽しく養生なさってください。


この病気は、死に至るような病ではないために、なかなか真剣になれない方もありますが、本腰をいれて養生された方は、とても良い結果が出ておりますので、諦めることなく養生なさってください。

2015年8月19日水曜日

慢性炎症の指標

慢性炎症の指標

慢性炎症の指標のひとつに、歯茎の状態と、お口の中の健康状態があります。
ものをよく噛んで食べる習慣がある方は、唾液の自浄作用、清熱解毒作用により、口の中の細菌のバランスが整えられ、口内炎や歯周病で悩まされることがありません。

野生の動物には、虫歯や口内炎がなく、人も又、太古の昔・・・精製された糖を口にするまでは、虫歯や歯周病はほとんど見られなかったといいます。
甘いお菓子、ジュース、プリンなど口当たりの良い柔らかい食品が歯根部に付着していると、それは口内細菌の恰好のエサになります。
歯周ポケットなどに、食べた残骸はたまりやすく、そこへ細菌が集まり、糖分を捕食しようとしてパクパクとつついている様子をちょっと想像してみてください。
この捕食行動により、歯茎や口腔粘膜が傷つけられ、そこへ免疫細胞であるマクロファージが寄ってきて、その部分の粘膜は傷つき慢性の炎症を起こしてゆきます。

疲れると歯が浮く、しょっちゅう口内炎ができる、歯茎が痛んだり、出血する、歯が伸びてきた(歯茎が痩せ落ちる)などで悩んでいる方は、慢性炎症体質であり、これが全身の粘膜で起こっていると考えてよいです。
これは、いわば前ガン状態・・・(いつガンが発病しても不思議でない環境)
今すぐに、口に入れる物の種類を見直してください。

慢性炎症は、生殖年齢を超えた頃から自然に増加するしくみになっており、この慢性炎症こそが、発ガンと老化に深く関わっています。
人生50年と言われた一昔前の野生年齢と違って、現代人の寿命は、倍ほどに延びています。
50歳を超えて、残り半分の人生を快適に過ごすためには、早い内から慢性炎症を鎮めるための、清熱解毒養生を取入れることがポイントです。

さいわい漢方薬には、タンポポ茶(ショーキT1)をはじめ、清熱解毒薬が多く、どの漢方薬にも多かれ少なかれ、清熱解毒の生薬が含まれています。
漢方を長く取入れている方にガンが少ないのも頷けますね。
その他に、ハトムギ、胡瓜、白菜、大根、ブロッコリー、冬瓜などの淡味の食材にも清熱解毒作用があります。
口内炎や歯茎のトラブルで悩まれている方は、少なくとも甘いお菓子と揚げ物を避けて、これらの野菜を取入れる回数を増やしてみてください。
体が驚くほど変化してきますよ♪

2015年8月18日火曜日

スイーツ大好きさんに多い慢性便秘

スイーツ大好きさんに多い慢性便秘

3日に1度くらいのペースでしかお通じが無く、3日目になってもスッキリ行けないと、お腹が張って食欲がなくなる・・・というご相談を受けました。
3日目になると、下剤を使用して何とか行くそうですが、今度は効き過ぎてヘロヘロになってしまうとのこと・・・。

この方の食生活をお聞きしてみましたところ、三度の食事よりも、甘いお菓子が好きで、毎日小腹が空いたら1日2~3度スイーツでティータイムするのが、唯一の楽しみ・・とのことなのです。

この便秘は、間違いなくスイーツの摂りすぎによる便秘です。
スイーツとは、ブドウ糖、液糖、果糖などを含む、洋菓子、和菓子、ジュース等です。

これらの糖分は、腸管が蠕動運動しなくても、ダイレクトに小腸から吸収されてしまいます。
つまり、空腹で甘い物を食べると、腸の動きが止まってしまうのです。
蠕動運動が止った腸管は弛緩し、ひどいと下垂してしまい、そこへ食事により内容物が流れ込むと、ますます運動できなくなり、便秘を引き起こしてゆきます。

糖分は勿論、生きるためのエネルギー源なのですが、精製された糖分は私たちの体にとって悪い影響を与えます。
同じ糖分でも、玄米などの炭水化物には、食物繊維が多く、そこから糖分を取り出すために、腸は蠕動運動しなければなりません。
この蠕動運動は非常に大切なポイントです。
1,蠕動運動することで、熱を発生してお腹を温める
2,エネルギーを消費して、代謝をよくする
3,便秘を防ぐ
4,腸内容物の停滞を防ぎ、腸内環境を悪化させない
5,善玉菌を優勢にする・・・・等

この方の便秘は、空腹時の甘い物を止めるだけで改善してきました。
甘い物をどうしても食べたいときは、玄米や野菜、海藻、きのこなど食物繊維が多い食事をした最後に少量デザートとして!がポイントです♪

2015年8月5日水曜日

真夏の脚のだるさ

真夏の脚のだるさ

年間を通じて、最も脚がだるくなりやすいのが、6~8月です。
特に夕方~夜にかけて脚がだるく、脚の置き所がないほど辛いと表現される方もあります。

これは気象シンドロームのひとつで、気圧と気温、湿気が重なり合って生体に影響を及ぼしています。
夏は冬場よりも気圧が低く、足へかかる外圧が低下しがちで、その結果脚の筋肉が弛緩し、脚のポンプ力が低下します。
また高温多湿な環境では、血管が拡張しても、皮膚から汗が蒸発しにくく、水分と老廃物が溜まりやすくなり、脚がだるい、重いという症状に悩まされやすくなります。

又、夏場は特にあっさりしたものばかりを食べがちで、心臓のポンプ力を補うコエンザイムQ10(肉や魚に多い)が不足しがちです。
中医学では、汗は心の液といい、汗を大量にかくことも、心のエネルギーを消耗させます。
コエンザイムQ10とビタミンB1が効果的に補えるメニューは、豚肉と苦瓜のオリーブ油炒めです。
心臓のポンプと第2の心臓と呼ばれる脚のポンプ力は、共にコルマーターQ10で養ってくださいね。

さてそれでは、脚のだるさを回復させる養生についてお話します。

その1・・・体育座りをして、左の足を倒し、右の足のかかとで、左足の土踏まずを踏んで行きます。
さらに、右足の平で、左足のふくらはぎを、体重をかけて踏んで行きます。
次は、足を替えて行います。
これは足の平で加圧してゆくために、指で押すより気持ちがよいのです。

その2・・・イスのお座りして、かかとを上げ下ろしします。

その3・・・40度くらいのシャワーで足、ふくらはぎ、膝の後ろ、太ももをマッサージしてゆきます。

その4・・・足首を両手で雑巾を絞るように、グルグル絞ります。

その5・・・足指じゃんけん、グー、チョキ、パーをします。

その6・・・寝る前に布団に横になり、手足をあげて、小刻みにブラブラ揺すります。


その日の足の疲れはその日の内に回復させて、元気に夏を乗り切ってくださいね。