2011年1月19日水曜日

ガンより怖い血管病

ガンより怖い血管病

症例 55歳男性 心筋梗塞

昨日、最も仲良くしていた薬剤師仲間を突然に亡くしてしまいました。
彼は市の薬剤師会をリードしてきた一人で、大変に行動力があり元気な人でした。
お肉をよく食べ、がっちりした体つきで、遅くまで精力的に仕事をこなしていました。
大胆な行動とは裏腹に、人の面倒見もよく繊細な神経も持ち合わせている方でした。

亡くなる2日ほど前に、強い首筋の凝りと胸のザワザワ感を訴え、受診したそうですが、心電図等の異常は見られずに、血圧も正常だったそうです。
また、翌日も急に胸苦しさを覚えて市民病院を休日受診しましたが、特に目立った所見がないため、明日専門医に診てもらってください・・・とのことで返されてしまいました。
その晩、夕食を食べ、入浴をすませて横になり、午前3時頃に発作が起きて、救急車も間に合わず息を引き取られたとのこと・・・・心筋梗塞でした。
まだ、数日前に顔を合わせたところなのに・・・・何故?
と納得が行かない気持ち、働き盛りの55歳で、”サヨナラも言わずに逝ってしまいました・・・本人も自分が死んだことがわからないと思います”と、ご家族が言ってみえました。

彼は、処方箋専門で、西洋医学に明るい薬剤師で、漢方や養生には一向に興味がなかったのですが、私から見れば平素から大変にオケツが強い顔色でした。
瞬発力はあるけれども、血が固まりやすいタイプですので、平素から循環元や金不換などの田七製剤を服用していれば、こんな悲しいことはなかったのにと思えてなりません。

ガンも血管病も生活習慣病ですが、心筋梗塞や脳卒中などの血管疾患はガンと違って瞬時に命を奪うことが少なくありません。
特に肉などをモリモリ食べて、エネルギッシュな方ほど自分の健康には自信があり、体の不具合にも気がつきにくいものです。
このような活動的な方で、顔色がくすんで黒っぽい、舌の裏側の2本の舌下静脈が怒張している、肩こりや背中~腕の痛みがあるというような方は、すぐに循環元(1~2ヶ月分19950円)を一日6~12カプセルづつ服用ください。
漢方+養生を心がけていれば、このような突然死に遭う確率はとても少ないのです。

2011年1月8日土曜日

不眠症の症例と養生法

症例 40代女性で、主訴は不眠症

ぴょんP:今日はどうしましたか?

患者K:ここのところ毎晩眠れず困っています。床についても目が冴えてしまい、何だか息苦しく、心臓がドキドキする鼓動が聞こえるのです。
実は、同年代の友人を心筋梗塞で亡くし、かなりショックを受けています。
少しウトウトしても、悪夢でうなされ、ジェットコースターに乗ったときのように、胃が上に突き上げている感じで、吐き気があります。

P:眠れなくなったのは、ご友人が亡くなってからですか?

K:そうですね。あと年末にあれこれと仕事をしすぎて、体がオーバーヒート気味になってからです。

P:動悸や胸苦しさは、起きていてもありますか?

K:夕方になって疲れが溜まってくると、ひどくなります。
風邪の症状はないのですが、疲れると微熱が出てきます。
あと、スーパーなどで買い物を長時間していると、頭がフラフラして冷や汗が出て、胸苦しさ、動悸がはじまります。

望診:舌は歯形がついており、舌先と舌縁部が真っ赤 脈は速くて硬く細い(数、弦、細)

P解説
★この方は、もともと胃腸が虚弱で気血が不足しているために、大きなストレスが入ったり、少し無理をすると化熱してオーバーヒートしてしまいます。胃腸の働きが悪いために、痰という病理産物が溜まりやすく、それが熱化して心の働きを乱してしまうのです。(心の働きのひとつに、安心して眠らせる作用があります)
小さなエンジンで大きな車を動かした状態に似ていますね。
動悸や胸苦しさ、じっとしていられない、舌先が赤いなどは、心に痰熱がついた症状で、こうなると不安感が高まります。
このような状態で眠ると、悪夢を見てうなされたり、気が突き上げて吐き気が起こったりもするわけです。
★治療は、脾虚を改善して気血を充実させる+心の熱を冷ます!方法をとります。
この方には、升降丹(180粒入り9240円)という漢方食品をお勧めしました。
朝、昼、夜、寝る前とそれぞれ6粒づつ服用いただき、胸がス~と楽になり、午後11時~午前6時まで、一度も目覚めずに熟睡できるようになったと喜ばれました。
★養生は、揚げ物、すき焼き、餃子など味の濃い料理や熱を生む料理は避けてください。
ハトムギ入りのお粥などで、胃腸を休めてあげることも大切なのです。
手首の小指側の神門、霊道のツボにマグレバンを貼るのも効果がありますよ。