2013年8月6日火曜日

薬が効かない患者さん

薬が効かない患者さん

長年いろいろな患者さんをみていますと、きちんと弁証論治して、その都度に間違いないと思われる方剤と養生をしているのに、全くよくならない・・・と思われる方が0.5割(100人に5人程度)程度おられるんです。

Aさんもそんな中の1人でした。
80近い方で、骨折を機に足腰が弱り筋肉が萎えて、よく転倒するようになられました。

こちらでは、百越パワーという、補腎薬、養脳薬、強筋骨薬、抗酸化薬等が配合された漢方をお出ししていました。
このようなタイプの方で、同処方をお出しした方は、一様に”体が軽く動けるようになった”、”気力が充実してきた”
”歩き易くなった”・・・・等の反応があるのですが、この方の場合は、”全く効いた感じがしない”と言われます。
そして、”私は昔から、何を飲んでも、どこの医者にかかっても、何をしてもちっともよくならない”と言われるので、”それでは、高いお金を払って飲んでもらっても、申し訳ないから、止めてみますか・・・”
とお薬を中止したわけです。

すると、1週間ほどで、足腰が萎えて動かなくなり、別人のように動けなくなってしまいました。
聴くところによると、神経痛が出て痛みで眠れなかったので、病院で安定剤を処方してもらったところ、とてもよく眠れたけれど、手足に力が入らなくなり、立っていることすら出来なくなった・・・ということでした。
ただ、安定剤を飲んだのは初めてではなく、以前はこんなことはなかったのに・・・。


これを聴いて、私はピンときました。
薬が効かない!と言っておられたのは、胃腸の働きが悪く吸収しないためか???と思っていたけれど、ちゃんと反応しているから、薬は効いていた!この方の場合は、薬が効いたという感覚がわからなかった、もしくは認めたくなかったのだ!と・・・。
そして、”アレ(百越パワー)を飲んでいたときは、全く効いていると思わなかったけど、普通に生活できていたから、止めてみて初めて効いていたことがわかった!”と言われました。

普段からよく感じることですが、薬も養生も、素直な方はすぐに効いてくるんですよ・・・。
有り難いな・・・少し楽になったな!と思える方。
それに対して、改善しないところばかりを探して、ここもあそこも、昔どおりではない!と不満に思う方(80歳の方が20歳の体の楽さに戻るのは、不可能なのに)
条件は同じでも、心のありようで痛みも辛さ具合も変わってきます。
マイナスの感情や苛つき、不満は、脳を消耗し、痛みを増強したり、不快な神経と感覚ばかりを刺激することがわかっています。
こんな方には、新ノーゲン+百越パワーで、脳を養うと正気が戻ってきます。

何をやってもよくならないと訴える医療人泣かせの患者さんは、思い通りにならない不満を責任転嫁して、ぶつけていることが多く、非常に頑固、強情、自我が強い、負けず嫌いなどの傾向が見られます。
生きるということは、思い通りにならないことが当たり前で、そんな中でも良いことを見つける生き方をすれば、本当に楽になるのに・・・・。
扉を頑なに閉じていて気づけないのは、本当に気の毒なことですね。

0 件のコメント: