2016年12月24日土曜日

呼吸が決め手の管楽器

呼吸が決め手の管楽器

フルートを始めて人前で演奏するようになって、来年2月8日で丸5年。
いろいろな紆余曲折がありました。

最初の頃は、練習の時はちゃんと音が出るのに、人前に立った途端に音が出なくなったり、講演後に肺気を消耗してしまい、音が当たらなくなったり・・・それはもう涙、涙の数々・・・・。
管楽器は、直接自分の呼気という気を排出して音を出す楽器なので、気の状態によりとても左右されます。
中医学で言う気は巡っていてなんぼ・・・で、太い気が大河のように淀みなく朗々と流れていることが大切です。

私が今まで思うような演奏が出来なかったときの数々は
1,演奏を待っている間に、手に汗をかいて緊張してきた、素晴らしい演奏者の後で演奏しなくてはいけない場面等・・・肝の問題で、気が昇ってしまった!
2,突然に演奏することになったり、時間にゆとりがない、或いは思いがけぬ人がいらしてプチパニックを起こした・・・心の問題で、気が散じてしまった!
3,自分に自信が全くもてず、今日は演奏できるかなぁ~?というような状態・・・脾の問題で、気が結んで閉じてしまった!
4,3時間の講演の後で息が疲れた、お腹が下った、鼻が詰まっている・・・肺の問題で、気が虚して無くなってしまった!
5,上手く演奏できるかなぁ?アドリブ大丈夫かな?失敗するかもという不安、恐れの気持ち・・・腎の問題で気が陥ちて沈んでしまった!
いずれも、気が昇る、散る、閉じる、虚す、沈むなどで、巡らすことができない状態のときに、ダイレクトに音に左右します。

特に、失敗なく上手く演奏しなくちゃ・・・なんて思って、自分らしさを見失うと、体に力が入ってきて緊張します。
体が硬くなると、口の周りの筋肉も思うように動かなくなり、適切なアンプシュア(フルートを吹く唇の穴)を作れなくなり、ザーザーと息が漏れる、当たらない音になってしまうのです。

こんな数々の気のトラブルを防ぐ為にやっていることは、とにかく気を整えることなんですね。
精神的には、
★世の中にフルートの上手な方々が山ほどおられますが、自分は自分で全く違う土俵にいるから、心配ない、自分の音を届けよう・・・と思うこと
★自分は医療家なので、音楽をもって、心が癒されたり、楽しくなったり、喜んでいただけることが大切・・・自分自身がそんな気持ちで吹きたいと思うこと
★もともとクラッシックではないので、楽譜どおりに失敗なく・・・にとらわれなくて大丈夫!と思うこと

肉体的には
★緊張なく疏肝するために、演奏前は腹5~6分、玄米おにぎりと柑橘系、又は蕎麦等の理気の食材をとっておくこと
★睡眠不足しないこと
★気を巡らす経絡リンパ養生体操を起床時に施しておくこと
★必要に応じて、疏肝を促す柴胡剤、肺気を補充する紅景天、冬虫夏草、コエンザイムQ10等の補剤、血虚不安対策のグリューワイン等を飲む

そして本番前は、左右の親指と人差し指でオーリングを作り鎖状に引っ張りながら、唇で歌穴を作り深呼吸・・・体の力を抜いて自分らしいイメージを描きます。
講演後に、音だしも出来ずにすぐに演奏・・・という機会が多いので、その時も必ず一呼吸をする・・・等

とにかく笑顔を施す”和顔施”を心がけ、皆様にほっこりしていただけるフルーティストになれるよう、精進してゆきたいと思います♪

0 件のコメント: