2017年5月2日火曜日

パニック症と低血糖

パニック症と低血糖

運転している時などに、突然に激しい動悸がはじまり、呼吸が苦しくなり、冷や汗が出てきて、ひどいと失神して倒れてしまう・・・などのパニック発作で悩んでいる方はとても多いです。
パニック発作は、過労や過緊張、寝不足などの慢性的な疲れがあるところへ、さらなるストレスや緊張が入ったときに、体に”これ以上はヤバイよ!!!”
という緊急スイッチが入ったときに起こりやすいと言われています。

ところが、別の要因として、低血糖が関係していることが、わかってきました。
血糖値が上昇する糖尿病は、放っておくと様々な合併症が起こるため、口やかましく言われますが、実は命に即かかわる低血糖については、あまり研究されないできました。

低血糖がおこると、急に気分が悪くなり、悪心、冷や汗、動悸、頭がクラクラする、手足が痺れて立っていられなくなる、そしてひどいと意識がとぎれてくる・・・などの症状に見舞われますが、何とパニック発作とそっくりではありませんか・・・。
名前はどうであれ、交感神経が異常に緊張してしまい、緊急指令を出している状態には違いありません。

糖尿病の方で、インシュリンを打っている方やお薬を飲まれている方は勿論、注意が必要ですが、糖尿病でなくても、低血糖を起こすことが度々あります。
通常の糖尿の検査では、その時の血糖値と、ヘモグロビンA1cという、ここ3ヶ月あたりの平均した血糖の状態しかわかりませんが、24時間の糖の状態を観察できるシステムが出来て、実に様々なことがわかってきたようです。

血糖は1日の間に何度か上下しており、人によっては、その中で知らないうちにひどい低血糖を起こしていることがあるようです。
例えば、朝食を抜いたり、食事を摂る時間がバラバラ・・・・空腹の状態で一気にドカ食いしたり、血糖値を急上昇させる食物から手を付けた・・・などのとき、血糖の急上昇を受けて、大量のインシュリンが放出される。
すると食後しばらく~数時間の間に急激な低血糖が引き起こされ、発作に至る。
また、これが夜間就寝時に起こることで、中途覚醒など睡眠トラブルが生じることもあるようです。
緊急事態だから、寝てる場合じゃないよ!!!と交感神経が刺激されるのでしょう。

このような発作に心当たりがある方は、しっかり心と体を休めることの他に
1,決まった時間に食事をとるようにリズムをつける
2,ドカ食いを止めて、腹7~8分を守る
3,食事の際に、血糖値を上げにくい食物繊維を含む野菜や海藻、きのこ、コンニャク類から先に食べる
4,1日3食~6食、少量づつ食べる
5,気分が悪くなり始めたら、アメ玉をひとつ舐めてみる
などを試みてください。

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