2008年9月16日火曜日

汗のかきすぎと養生

汗をかきやすい・・・というのは、東洋医学的には気虚(脾気虚)といいます。
気のひとつの働きに、体液が漏れ出るのを防いだり、血液が漏れ出るのを防ぐ働きがあります。
亡くなって直後の人の体から、お布団もぐしょぐしょになるくらいの体液が出ることを、皆さん体験しておられることと思います。
気の働きが弱ってくると、汗ばかりか、尿が漏れる、水のようなおりものが増える、血尿、便出血、生理がダラダラと続く、内出血しやすい・・・等の症状が現れやすくなります。
要するに、大切な体液や血液を失わないように、体内にとどめているのは気の働きなのです。

それでは、どんなことで気は失われるのか?それは、摂ったエネルギー以上に気を消耗したときです。
肉体的なエネルギーの消耗の他、生理的エネルギーの消耗と、精神的エネルギーの消耗があります。
肉体的エネルギーの消耗:筋肉疲労、仕事のしすぎ、体力を消耗する運動のしすぎ
生理的エネルギーの消耗:寝不足、食欲不振、汗のかきすぎ、下痢、多量の出血
精神的エネルギーの消耗:ストレス、あれこれ思い悩む等

この夏はやたらと暑く、汗をかきすぎた方も多かったと思います。
汗とともに、気は出て行ってしまうので、汗をかけばかくほど、さらに気の留める力が不足して、ますます汗をかき消耗する!の悪循環に陥りやすくなります。こんなタイプの方に適切なものは、気と陰液を両方補う、生脈紅景天です。

さらに、冷たい物や、水分のとりすぎで、脾胃の働きが弱まっている人では、正常な気が作られません。体が重く、だるくしんどくなります。
このようなタイプには、健脾利水解毒の鬼菊がお勧めです。

食事では、玄米、豆ごはん、かぼちゃ、山芋など補気作用のあるものと、梨、びわ、白きくらげ、豚肉、ほたて貝など滋陰作用のある食材を取り入れてください。また、酸っぱいものも収斂作用があるので、汗をかきすぎのときにはよいですね。そして、睡眠不足をしないことも大切ですヨ。

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