ここのところ、三叉神経痛、肋間神経痛、偏頭痛、坐骨神経痛がやたらに多い。
今年の気候ととても関係しているように思える。
10月下旬にしては、昼間は汗ばむような気温が多かったこと。
夕方にかけて一気に冷え込んでくること。そして、内湿の多い方に、この病気が出現しているようである。
ここにご紹介する方は、三叉神経痛の常連さんで、75才の女性。
3ヶ月ほど前は、激しく怒った後から、耳のピリピリが始まり、電気が走るような痛みで、夜中に眠れなかった。
この時は、舌が紅色で黄膩苔があった。
イライラ感がとても強い。
肝欝気逆と考え、釣藤散と四逆散を併せて3日分処方したところ、1日の服用(朝、昼、晩)で痛みがとれた。
そこで今回もご本人が判断し、余っていたこの薬を飲んだが全く効果がなく、ついでがあったので、病院へ行かれた。
神経痛と診断され、ジヒデルゴット、ブルフェン、メチコバールを処方されたが、5日経っても治らないばかりか、夜中の痛みがどんどんひどくなるので、相談に来られた。
舌は痩せており、白っぽく冷えている。
歯形もある。
昼間に汗をかき、そのままにしていて、夕方から急に冷えて寒気がしなかったかどうか尋ねたところ、その通りだと答えた。
夜になって、いったん首筋がゾクゾクし、それから間歇的なピリピリ痛が始まった。
鎮痛薬を飲んだせいかもしれないが、胃に痞え感があり、食欲がない
。臨泣、丘墟を押さえると飛び上がるほど痛む。
今回は、昼間の暑さで、水分をとり、汗もかなりかいていたところへ、寒邪が入り、内湿と合わさり、寒湿の邪が少陽の経絡を犯したと判断。
葛根湯+五苓散+柴胡桂枝湯を併せて処方し、まず1服飲んでいただき、大椎に温灸し、臨泣、丘墟のしこりがとれるよう、よくもみほぐしたところ、15分ほどで痛みが消失した。2日分の処方を飲みきられたが、その後痛みは出ていない。
この方には、血虚の症状があり、血が少ないために、易怒したり、寒邪が侵入しやすいため、現在は四物湯を処方している。これで少しでも神経痛が出る回数が減ると良いと考えている。
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