2008年11月29日土曜日

痰湿の特徴

皆さんは、頭がボ~として、鍋をかぶったようにスポンとしたり、思考力や気力が湧かないときってありませんか?
具体的には、
1,朝起きたが、仕事や学校に行く気力が湧かず、寝ていたい
2,何をするのもけだるい感じで、動く気になれない
3,どん曇りの暗い日は、憂鬱で頭が重たい
これは痰湿が気血の流れを塞いでしまっているからです。
痰湿とは、ネバネバした痰のようなものですが、かなり恐ろしいもので、これに塞がれると、感覚や思考力がダメになります。

わかりやすい例として、風邪をひいて鼻がつまってくると、臭いや味がわからなくなりますよね。
ひどくなると、思考力もなくなるし、眠たく、ボ~としますときのアレのことです。
これは、体のいたるところに生じるものですが、痰湿が脳へゆく経絡を塞げば、脳卒中の症状が・・・。胸を塞げば、狭心症などの心疾患の症状が出て、さらに”おけつ”を作ってしまうと、本格的なものになります。
痰湿恐るべし・・・・!!!

痰湿は、体が冷えて代謝力が低下したり、アブラもの、あまいもの、味の濃いものの食べ過ぎなどで、体に余分なものが有り余ると出来やすくなります。
痰湿の性質は、重い粘着質なもので、とにかくだるくて動けなくなります。
そして、一度できた痰湿はとてもとれにくいです。
中性脂肪やコレステロール、糖が多い方や、セルライトをもっている方は要注意ですね。
痰湿をなくすには、
1,穀物菜食を中心に、食べ過ぎないこと (さといも、大根はお勧め)
2,よく体を温めること
3,とにかく体を動かすこと
ですが、調子の悪い日に動けませんよね。

保健室のお勧めは”センザンショヨ+コルマータ”この組み合わせで、バッチリ痰湿がとれて快適な女性が多いですヨ。
40才を過ぎたら、女性は美容と健康のために”痰湿とり対策”をはじめましょう。
ただし、そうではない体質の方もありますので、まずはご相談くださいねっ♪

2008年11月19日水曜日

お手当て養生法の意味

こちらでは、痛みがある方や、ガン、不妊など冷えが強い体質の方に、生姜シップ、半身浴、温灸、ペットボトルやユタンポでの温め療法をアドバイスしています。

ここのところ、急激に寒くなり、もともと冷え性がある方には辛い季節になりましたね。
寒さは収引性、凝滞性の性質があり、強い痙攣や攣縮を起こしたり、患部を氷のように固めてしまう性質があります。
普段から、血の流れが細い、ストレスですぐに気血の流れが塞がれる、筋肉疲労があるところへ、冷えが入ると、気血の流れが完全に塞がれ、酸素や栄養不足に陥った組織は傷害されてゆきます。
そのため、これではイケナイ!と体は認識し、アセチルコリンやプロスタグランジンなどの化学物質を放出して血管を拡張し、組織を修復しようとします。
このときに生じるのが、これらの発痛物質による治癒反応の痛みです。
従って、この反応を鎮痛剤の連用で止めれば、治癒の課程を残念ながら妨げてしまいます。

けれども、痛みは誰にとっても耐え難いもの・・・・。
それで少しでもその痛みを緩和するのがお手当てです。
皆さん、入浴したり、ユタンポや生姜湿布などで温めているときは痛みが遠のきます。
コレは何故か?温めれば、体は緩み、緊張がほぐれて血行がよくなります。
つまり、アセチルコリンやプロスタグランジンなどの発痛物質を放出して、無理矢理血管を拡張しなくても、十分に血が流れ、組織に酸素や栄養が行き届くため、痛みが和らぐのだと思います。

これと同じ働きをするのが、血行を良くすることにより痛みを和らげる、漢方の痛み専用薬です。
体を中から温める食事や漢方+外からのお手当て養生で、今まで細かった血の流れが回復すれば、やがて完全に痛みはとれて、元気な体になります。
どうか気長に、そして楽しみとして養生を続けてくださいねっ♪

2008年11月14日金曜日

腎着湯が大活躍

保健室に来られる多くのお客様や、メルマガ、レターマガジンを読んでくださるお客様は、りえぴょんが普段何を飲んでいるのかとても興味を持たれているみたいです。
”朝昼晩と、あんなに多くのものを飲んでおられるのですか?”と皆様驚かれますが、あれはスタンダードな処方であって、その日の体調や栄養の過不足状況により、毎日飲むものは適宜変わってきます。漢方薬は、特に季節により、大きく変わります。
今の季節、好んで服用し、良好な結果を得られているのは、腎着湯=苓姜朮甘湯です。

腎着病とは、寒邪と湿邪が足腰についたもので、つまり冷えて腰が痛む、足が痛い、坐骨神経痛に悩むなどの症状で、苓姜朮甘湯はそれらをとってくれる方剤で、腎着湯と呼ばれているものです。

私はもともと脾虚で、身体に余分な湿が多くそれがもとで冷えやすいのです。湿邪は重い特徴があるので、下半身を犯しやすく、寒い季節になると、すわりっぱなしの姿勢も手伝って、坐骨神経痛に悩まされます。
べた曇りの日には、気分も冴えず、身体が重く、むくみやすい・・・などの傾向がある方の腰痛や坐骨神経痛、足腰の痛みにはピッタリです。
乾姜で強力散寒し、茯苓や白朮で除湿する方剤です。胃腸が弱く、下痢しやすい方にもお勧めです。