2009年8月6日木曜日

シリーズ10回目 五臓の機能低下

ヒトの体は東洋医学的に考えますと、肝、心、脾、肺、腎の五つの臓が機能して生命活動を営んでいますが、長年のうちにこれらの臓が少しずつ機能低下してきます。
これがいわゆる老化です。
どの臓が弱るかについては、使いすぎて消耗した臓や、血液がいっていない臓に症状が出やすくなります。

肝は目とつながっています。
パソコンや読書で目を酷使した人は肝を傷めやすくなります。
また肝は解毒の臓器ですので、添加物や薬物を摂りすぎている人や、イライラとストレスが多い人も肝を傷めやすいですね。

心は血を送り出す働きをしています。
徹夜、過労等の頑張りすぎは心を休める暇がありません。無理が続くと心の機能が低下し、全身を栄養できなくなり、疲れ、だるさ、気力の低下を起こします。

脾は食べ物を水穀精微という、体を養う物質に変えてゆく働きをします。
食べ過ぎ、水分の摂りすぎは脾を傷め、摂った食物を効率よく栄養に変えてゆくことができなくなります。
また、筋力が低下すると脾の働きも弱ります。

肺は呼吸と免疫力を司っています。
肺が弱るとすぐに風邪をひいたり、感染症を起こしやすくなります。
年をとると、肺炎を起こす方が増えるのも、老化の一つです。

腎は生命力の源であり、生殖も司っています。
腎が弱ると耳が遠くなる、骨や歯が脆くなる、髪が抜けたり、白髪になる、足腰が冷えてだるい・・・などの症状が出てきます。腎は恐れや恐怖の感情によって消耗されますので、不安や心配事が多いと早く老けてしまいます。
次回より、五臓の一つ一つについて詳しく見てみましょう。

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