2011年6月21日火曜日

肥満症と漢方

薄着になる夏はダイエットに関する関心が高まる季節ですね。
今日は漢方薬を用いたダイエットについてお話してみたいと思います。
肥満用の漢方薬を服用するときに最も大切なことは自分の体質(証)をきちんと把握することにあります。
漢方薬を飲んでダイエットしている方に、副作用が出て体調を壊した・・・・というお話を聞くことがよくあります。
本来、体質(証)に合った漢方薬を服用していれば、このようなことはないのですが、店頭のPOPなどを見て素人判断で服用したり、相談した相手がプロの漢方家でない場合にこのようなことが起こりがちです。

OOを飲んだだけで痩せる・・・などという魅力的なキャッチフレーズの商品の多くが漢方でいう瀉剤であることが多いです。
瀉剤とは、体にある余分なものを捨てる、あるいは取り入れないという性質のもので、具体的には利尿剤、発汗剤、下剤などの薬味が配合されたもの、糖や脂質の取り込みを阻害するようなものがあげられます。
このようなお薬を、体力が無い方、胃腸が弱い方、貧血の方、冷え性の方が飲んだら、いっぺんに具合が悪くなりますし、体力がある方でも、邪気が排泄されれば体質が変わってきますので、最初は調子がよかったけれど、長く続けていたら食欲がなくなり、元気がなくなってきた・・・ということは往々にしてあることです。

肥満には大きく2通りあって、体に余分な脂肪、糖、水分、毒素を溜め込みすぎて太っている場合と、正しい栄養が足りていない、あるいは胃腸の働きが悪く摂った食物が栄養に変わっていないなどの理由で、五臓の代謝能力が落ちて太ってきてしまう・・・・の2種類です。
わかりやすく言うと、水洗トイレの水が上手く流れないとき、何かが詰まっていて流れない場合と、水の勢いが細すぎて流れない場合とがありますよね?
どちらも正しい対処法をしてあげないと、どんどんと内容物は溜まってゆきます。
そして、足りない内容が何なのか?
詰まっている内容が何なのか?
を細かく分析(弁証)して、それに対応した漢方薬を配合します。
当然、万人に合ったダイエット漢方などというものはなく、オーダーメイドの処方になって当然です。
皆さんは、甘い言葉に騙されず、信頼のおける漢方薬局でご相談くださいね!

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