2014年9月30日火曜日

更年期のトラブルによく用いる猪苓湯

更年期のトラブルによく用いる猪苓湯

脾の主要な働きに、水を運化する役割(水分代謝)がありますが、自分は、この働きが弱く、消化管に水が溜まりやすく、それが原因で、吐き気がしたり、すぐにお腹を下したり、頭や顔がむくんで頭重が起こることが、度々ありました。
そんなとき、五苓散を一服服用すると、嘘のように症状がとれて、よく助けられた記憶があります。
五苓散は、脾の働きを補い、膀胱経に陽気を通じる働きがあるため、過剰な水分を裁き、不足しているところには、潤いをもたらして、巡らす働きがあります。

20代の頃は、かなりの冷え性で、五苓散がとても合っていましたが、最近、更年期を迎えて、陰虚傾向(潤いが不足し、熱をもつ)にあり、水はけの悪さと、熱とが結びつく、水熱互結の証にあります。

水熱互結になると、尿量減少し、膀胱に熱がつき、膀胱炎を起こしやすい他、停滞した水熱が、気血水の流れを阻み、のぼせる、イライラする、吐き気、咳き込み、口の渇きを感じたり、急に下痢を起こしたり・・・という症状が現れます。

こんなときに活躍するのが、猪苓湯で、熱を冷ましながら、陰を補い、水はけを改善して、症状をとる、絶妙な処方になっています。
膀胱炎に良く用いられる処方ですが、上記の症状があれば使用することができます。

上半身が火照りやすく、膀胱炎を繰り返すような方は、粘膜の栄養剤・・・通竅とともに、常備されておくと便利です。

0 件のコメント: