2015年3月3日火曜日

状況がよくても、ガンに油断は禁物

状況がよくても、ガンに油断は禁物

養生が順調にいっていても、突如として急変することもあるのが、長くガン治療を受けた方です。
先日も晴天の霹靂の出来事がありました。

2010年に右胸乳ガンがみつかり、切除された後、放射線を28回
2013年に切ったところから再発し、抗ガン剤を8クール
そして翌年2014年に左の胸とリンパ節、肝臓の10カ所に転移
病院では、違う種類の抗ガン剤を続けるしかないし、夏までもたない命・・・と言われ腹水と胸水をともなった状態で、昨年3月にご相談に来られました。

ガンによる内部炎症がひどく、腫瘍マーカーや肝機能の値もとても高い状態でした。
また、ガン性悪液質に陥りかけておられ、ご相談に来られた当初は脾虚の顔色で、筋肉も萎えて舌も細っていた状態。
これらのことから、内部炎症を冷ますための清熱解毒剤+肺脾腎を補い、水の代謝を良くする補剤を微調整しながら処方しました。
抗ガン剤も止める決意をされ、漢方+食養生+外治手当てで、メキメキと体力を回復され、夏を超えるどころか、昨年12月には、すっかり腹水、胸水もひき、肝機能、腫瘍マーカーは下がり、CRPもすっかり落ち着き、10カ所にあった肝臓ガンの7個が消えて、他のものも、枠から次第に薄くなりはじめていました。

病院の先生からも、”何故かわからないけど、よくなっている、このまま快方に向かい完治する可能性がある!”
と言われ、それはもう、ご家族全員でお正月を楽しく過ごされたのです。(ご本人から、嬉しい年賀状もいただきました)
今年に入り、1月11日までは、お元気に過ごされていたというのですが(後からわかった話)1週間に1度は来局されるのに、半月すぎても何の連絡もなかったため、ご本人にメ~ルで安否を伺ったところ、ご主人よりお電話があり、”実は昨日、妻の葬式でした・・・”と。

原因は、脳に転移したガンが急激にふくれ、呼吸中枢などの部分を圧迫し、死に至ったとのことでした。
暮れの検査では、脳への転移は確認されていませんでした。

考察・・・ガンのエサとなる糖質をかなり制限して食養生をされていましたが、お正月という行事で一気にタガが外れてしまい、いつもと違う食事を沢山された可能性
食事を制限しておられる方では、油脂や動物性たんぱくを分解する酵素も不足しているため、普通食にもどすときは、術後のお粥を少しずつ戻してゆく方法をとらないと、腸閉塞を起こし一気に悪化することを今までに何度も経験しています。
また、ブドウ糖を制限しているときに、甘い物が一気に入ってくることで、ガンが数日で大きくなることも経験しています。
特に高カロリー輸液をすると、ガンの成長が恐ろしく早いです。
脳は特に糖質が供給される場所なので、ガン細胞にとっては住みよい場所のようです

食事に関しては、十分に説明をしておいたのですが、お正月後は、このような残念な例が毎年あり、こちらも気を引き締めてかからねば・・・と思っています。
ガンばかりは、原発のガンが消えた後、10年以上再発なしに過ごされている方もあれば、快方に向かってあと一息のところで、このような事態に見舞われるケースもあるので、過剰

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