2016年3月30日水曜日

痛みの見分け方と養生

痛みの見分け方と養生

痛みはとても不愉快なものですが、体の異常を訴えてくれるサインとして実はとても有り難いものです。
痛みがなければ、具合が悪くても手当てをすることはできません。
体が訴えた痛みに対して、その性質を見極め適切な養生を施す方法をご紹介します。
1,2の虚実寒熱は必ず押えて欲しい項目で、3痛みの種類は応用編です。

1,その痛みは虚か実か?

★虚の痛みは・・・押さえたりさすったりすると痛みが軽減する(喜按)・・・この場合は鎮痛剤を用いるのではなく、温めたり、マッサージをしたり、気血を補う食事を摂ったりして、血流を増やしてあげるとよくなります。

★実の痛みは・・・押さえたりさすったりすると痛みが憎悪する(拒按)・・・この場合は組織に炎症があるので、清熱解毒します。場合によっては鎮痛剤も可です。

2,その痛みの性質は寒か熱か?

★寒による痛み(冷痛)は・・・入浴で温めたり、温かい物を摂ると軽減する・・・鎮痛剤は使用せず、紅参やコルマータ(コエンザイムQ10)などで血流改善をはかり、生姜シップなどの手当てで温めるのがよいです。

★熱による痛み(灼痛)は・・・入浴などで温めるとジンジンと熱感して痛む、拍動とともに耐え難い激痛、CRP陽性・・・銀翹散、白花アザミ、鎮痛剤やきゅうれいこん湿布で炎症を鎮めて熱をとります。場合によっては苦草や抗生剤で化膿を防ぎます。

3,様々な痛みの特徴と対処法

★重痛・・・重くだるいような鈍い痛み・・・湿邪による痛みですので、タンポポ茶や五苓散などの去湿解毒剤や葛根湯などの解表剤で湿邪(水滞)を飛ばします。水分の摂りすぎを控えて、半身浴をしたり、食事ではハトムギや春雨などの乾物類で去湿します。

★脹痛・・・腫れて痛む、痛みの場所が遊走したり、日によって痛んだり痛まなかったりする・・・気滞による痛みなので、じっとせずに歩いたりストレッチして気を通すとともに、柑橘類を食して破気します。ストレスで痛みが憎悪するので、リラックスすることです。

★刺痛・・・ハリで刺すような痛みで痛みの場所は固定されており、夜間や冷えにより痛む・・・血流不全(血滞)による痛みなので、田七人参製剤を用います。入浴や温灸手当てで温める手当てを施します。

★絞痛・・・筋肉がよじれて絞られるような痛み、平滑筋痙攣を伴う・・・勺薬甘草湯を用い、患部を温める手当てをします。

★隠痛・・・しくしくとした痛みで、押えたり温めると楽になり、過労で悪化する・・・気血が不足し冷え痛むものなので、紅参やコルマータQ10で体を養い、十分な睡眠をとります。

0 件のコメント: