2016年4月19日火曜日

春の月経不順

春の月経不順

この季節は毎年、月経が乱れる方々が沢山来局されます。
特に、月経が遅れがちになったり、量がとても少なく3日ほどで早々と終わってしまっている・・・などの声が多いです。
これらの原因は肝血虚であることが多いです。

月経が遅れる場合は、排卵前の低温期に十分な内膜が形成されされておらず、内膜が整うまでに14日以上の時間が必要で、結果的に月経の到来が遅れます。
また月経は、妊娠が成立しないことにより、子宮内膜がはがれ落ちる現象ですので、十分な内膜が作られていないと、その量も少なくなります。
このようなときは、やはり赤ちゃんも出来にくい状態です。

春先は気候の変化、環境の変化が大きく、それに対応しているのが肝の疏泄力で、十分な血液が肝に造血されていることが大切です。
西洋医学的な、自律神経のバランス調整なども、肝が行っていると考えて良いです。
私達が生きてゆくためには、肝がうまく血液を分配し、状況に応じて必要な血液を必要な場所に届けねばなりません。
したがって、肝血が不足していると、直接命に関わらない子宮への血液分配は後回しにされ、月経が遅れたり、量が少なく終わったり・・・ということが起こります。

尚、月経はすでに卒業された皆様は、目の調子で肝血力を知ることができます。
目は肝の穴・・・目が疲れる、かすむ、眩しい、明るい紫外線の光でクラクラする・・・これは肝血の不足です!

これを解決するために、この季節は特に肝を養い、造血力を高める食材をしっかりと補給してください。
具体的には、
野菜・・・ほうれん草、小松菜、人参、マコモ、トマト
豆・・・納豆、豆腐、黒豆、小豆、落花生
肉・・・豚肉、牛肉、豚レバー、豚のハツ、豚足
魚介類・・・イカ、たこ、牡蠣、ムール貝、ほたて、いくら、たらこ
その他・・・スッポン、卵等

漢方食品では、棗参宝という棗、人参、阿膠が配合された、養血力をアップさせる方剤をお勧めしています。
女性は気が余り、血が不足しやすい性質を持っています。
血を補うことは、全ての女性に良いことですので、是非日々の健康にお役立てくださいね。

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