体の声を大切に!
先日、ある胆管がんの女性(40代)のお客様が、治療方針として抗ガン剤を勧められ受けられることになりました。
この方は7年前に別のがんの治療を受け、その後は漢方+養生ですこぶる順調だった方なのですが、昨年大変な心のストレスを受けられ、LDの値が上昇しはじめ、今年の1月に再発や転移ではなく、新たな胆道がんがみつかり、治療を勧められました。
病院では、このタイプのがんの方は、一生抗ガン剤から抜けられず、やらなければ胆道が詰まり命に関わる、死にたいのですか?・・・と説明され、決心された模様です。
春先はマーカーが上昇しやすく、養生されれば、梅雨を迎える頃に落ち着いてくる例や、抗ガン剤は回数を増すごとに不可逆的な副作用が出現し、治療の効果は低下しやすいことなどをお話し、くれぐれも無理なさらないように、よく体調をみてくださるようアドバイスしました。
治療前、顔色もよく(黄疸等も出ず)吐き気や痛み、お腹の張りなども全くなく、いつもどおり元気でピンシャンだったのですが・・・。
2クール目より抗ガン剤投与中に激しい痛みが出現するようになり、3クール終わった時点で検査しましょう・・・とのことで3クール目を頑張られてしまいました。
結果、”あなたのがんには、残念ながら全く無効でした・・・ホスピスをそろそろ考えられたら?”と言われたといいます・・・患者さんも私も激しい憤りを感じました。
抗ガン剤が効かないということは、分裂が激しいがんでなく、大人しくしていたのだと思われますが、治療により火に油を注ぐがごとく、激しい炎症を起こし、激烈な痛みでモルヒネを使用せずにいられない状態になってしまいました。
麻薬性鎮痛薬のパッチを貼ってからは、便秘と尿閉、腹水、黄疸腹脹で苦しまれ、鍼やお手当てでしのぎましたが、残念ながら10日後に旅立たれてしまいました。
抗ガン剤と麻薬性鎮痛薬の性質を改めて思い知らされました。
1週間前は私の手を握って、”必ず治ります”と笑顔で語ってくださった手の感覚と温かさ。
1ヶ月前は楽しくご家族で桜見をした写真を送って下さり、”毎年この桜が見られるよう養生します”とニコちゃんマークが来たメ~ル。
涙が止まりません(無念)・・・最後の最後まで、ご本人もご家族も前向きに最善を尽くされ頭が下がりました。
彼女の死を大切に受け止め、現在養生中の皆様にお伝えいたします。
★体の声をしっかり聴いてあげてください・・・治療も手当ても運動も無理は禁物です。
しんどければ止めて体を休めることが最善の養生です!
★手当てや養生は心地よく体が喜ぶもので、義務感や辛さがあるなら見直して!
★最後の1クールで無理をして取り返しがつかなくなることが多い・・・しんどさは我慢しないで!
★なるべく自然に養生された方は痛みが少ない(漢方や鍼、お手当てでコントロールしやすい)ですから、ヘロヘロになるまで治療を頑張らないで!
★麻薬性鎮痛薬を使わなくてよいように、養生で心と体を温め治癒反応を高めてゆきましょう!
★焦らないで力を抜く・・・難しいけどそうすれば体が喜びます!
★養生に手遅れなしです!!!
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