元気な人の落とし穴
今まで風邪ひとつひかず、病院にかかることもなく、元気で昼夜バリバリと仕事をしてきた・・・体力には大いに自信があったのに、がんが見つかった!!!
というような声をしばしば聴きます。
がんは、ストレスに最も影響されるため、”何か心当たりになるような出来事や、ストレスと感じたことはありませんか?”
とお聞きすると、”そんなものは一向にない!!!”・・・と言われる。
”では、肩が詰まったり、凝ったりしませんか?”
と尋ねると、”肩こりなんて、感じたことはないよ!”・・・とおっしゃるのに、肩をさわってみるとパンパンに凝っている!!!
この矛盾は何でしょう?
そのトリックは、交感神経の異常緊張にあります。
人は昼間起きているときは、適度に交感神経が働き、快適に仕事をこなすことが出来ますが、夜になると副交感神経が働き、リラックスして消化管が動き、眠りにつき、解毒排泄がうながされます。
ところが、昼夜関係無しにくまなく、次々と頑張っている方は、常に交感神経が働き、体が夜になっても解毒モードに切り替わりません。
交感神経が異常に緊張しているとき、人は痛みや疲れ、だるさなどを忘れ、神経がいきり立った状態で頑張ることができます。
これは、例えば足を怪我して出血していても、敵から襲われ、生きるか死ぬかで逃げているとき、痛みを忘れて走れるのと同じです。
つまり、交感神経が常に有意になると、炎症があっても、疲れがあっても、痛みやだるさを感じることが出来ないのです。
そうして、解毒の機会を失うことにより、体は汚れてゆき、ある日突然に体が悲鳴をあげることになります。
よく、しょっちゅう体の不具合を感じる方がおられますが、”あ~でもない、こ~でもない”と言いながら、意外と長生きします。
これは、痛みや疲れを感じる体であるために、体を温めたり休めたり、無理をしない・・・等の養生が出来るためです。
痛み、汗、二便はすべて解毒排泄反射で、副交感神経が有意なときにおこります。
ですので、過剰な副交感反射は、痛みやだるさ、しんどさを伴うのですが、治癒するための一課程です。
鎮痛剤や、モルヒネなどは、過剰に交感神経を緊張させ、痛みの神経をマヒさせて痛みをとります。
副交感神経は抑制されて、解毒排泄が抑えられるために、激しい便秘などを伴います。
交感神経過剰な状態は、さらなる緊張を生んでゆきますので、活性酸素を大量に発生させ、がん化や老化に拍車をかけてゆきます。
”自分は丈夫だ!”と豪語している方は、少し違った見方をなさってみてください。
痛みやだるさを感じることが出来る体こそが、良い体です。
そして、昼間は元気に働くけれど、夜はリラックスして早めに眠る・・・という自然な生き方を取り戻してくださいね。
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