2014年2月27日木曜日

春先のめまい

春先のめまい

ここのところ、フワフワとしためまいを訴える方が多くなってきました。
日中に日差しが強く、気温が上がって、肝の気が上昇しやすくなっています。
今の季節にめまいを起こしている方は、肝の蔵血が不足している可能性があります。

1,冬の間に、養血の食べ物(黒い物、色の濃い野菜、肉、イカ、タコ、落花生、プルーン、なつめ等)をしっかりとらなかった方
2,冬場に、強いストレスが入り、過労、寝不足をした方
3,パソコン、読書等、目を使う作業をしすぎている方
4,心配事で、クヨクヨと悩んでおられる方
5,月経の量が多かったり、長く続いている方
6,消化管等から微量出血している方
は要注意です・・・めまいがある方は、1~6の項目について、養生なさってください。


この季節のめまいは、目眩といい、光によって目が眩んで誘発されやすいので、日差しの強い日に外へ出るときは、サングラスを着用してください。
その他に、足が冷えていると、頭がのぼせやすくなりますので、足湯又は、足首のマッサージ等で、肝気を下へ降ろすことが大切です。

また、午前中にフワフワする方は、脾気(胃腸の気)が弱って、エネルギーがうまく回っていません。
お臍を中心にしたお腹をよく温めて、大椎の温灸を行ってくださいね。

       

2014年2月19日水曜日

気滞を取り除く方法

気滞を取り除く方法

気滞とは、文字どおり気の滞りのことです。
気の滞りは何故起こるかというと、まさしく気に留めるからであります。
いわゆる、”こうしなくてはならない!”というエゴから生じるものです。
自分のやりたいこと、こだわりがあって、それを阻止されるような事態が生じるために、気の流れが妨げられて、気滞が起こるわけです。

気滞が起きると、気持ちが痞え、封じ込められてイライラし、気と共に流れる血も妨げられ、体のあちこちに痛みが生じたり、正常な思惟活動ができなくなり、ひどいと話すことさえできなくなります。
私自身も、気滞が生じたときには、大好きなフルートすら、吹く気が起こらなくなりますし、たとえ吹いても、全く音が伸びません。
管楽器は、流れている気を吹き込むものですから、気が詰まっていれば音が出ないのも当然ですね。

気滞を頻繁に起こす方の傾向は、計画性に優れ、意志の力も強く、忍耐力の強い頑張り屋であることが多いです。
ですので、予定通りに事が運んでいるときには、イキイキとして、多大な力を発揮しますし、優秀な方が多いのです。
しかし、何が起こるかわからないのが、世の常で、スケジュールの変更を余儀なくされることは多々ありますよね?
こんなときに、”どうしても、これはやらないと気が済まない!”というこだわりの気持ちが強いと、そこで気が詰まってしまうわけです。

気滞を取り除く方法は、臨機応変に対処することを良しとすることですね。
それは、意志を曲げてだらしなくなれ!ということではなく、今この時点で、一番大切だと思うことを手がけることだと思います。

人間関係でいけば、自分ばかりを通していても、周りからの圧力がかかり、ストレスを受けるし、自己犠牲ばかりしていても、自分の中でひずみが生じます。
今起こっている事象に対して、自分もOK,他人もOKとなる方法を臨機応変に見つけ出せる能力というのが、気滞を速やかに取り除く方法だと思います。

2014年2月13日木曜日

怒りの感情は、肝を傷つける

怒りの感情は、肝を傷つける

皆さんは怒ったときに、どのような状態になりますか?
慢性的なストレスや、思うようにならない苛立ちが、いよいよピークに達すると、気の向きが上になり、カーと逆上します。
顔がカッカと火照り、頭が充血してのぼせ、心臓はドキドキして、手足は冷たくなり、ワナワナと震えますね。
これは、肝の疏泄(ストレスをコントロールする力)が限界に達して、調整がとれなくなった状態です。

西洋医学的に考えると、激しい怒りの感情が生じると、アドレナリン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質が放出されます。
これらの神経伝達物質は猛毒なので、肝臓で解毒代謝されますが、肝臓には大変な負担がかかります。

激しい怒りの後に、やる気が失せて、鬱状態になったり、大変に疲れて動くのもおっくうになってしまうのは、怒りの感情により、肝が傷つけられたためです。
このような状態が長く続き、慢性的に肝が傷つけられると、

1,気機の調節ができなくなり、鬱状態に陥る、些細なことでイライラするなど、情志が不安定になる
2,脾胃の運化ができなくなり、食欲がなくなり、お腹が張る、口が苦い
3,蔵血機能が低下し、目がみにくい、筋肉がつる、月経が止る、自律神経の反射が低下する
等のトラブルが出やすくなります。

怒りの感情を収めるのは、肺の力です。
ウルウルするような感動で、涙を流すと、怒りの感情は洗い流されます。
映画でも、音楽でもかまいませんので、しばし怒りの場から離れ、心の浄化をしてみてください。

2014年2月12日水曜日

明け方に入りやすい風寒邪気

明け方に入りやすい風寒邪気

鼻水や咳などはないのだけれど、節々が痛んだり、だるく重い(だるやめ)
長く寝ていると、明け方背中が痛い
などの症状は、風寒の邪が侵入した為です。

春先は、昼間の陽気が昇り、湊理(毛穴)が開いて、邪が入りやすい状況にあります。

夕刻になると、あっという間に気温が下がり始めるので、油断をせずに衣服による保温調整をしてください。

また、夜間の就寝時は、血液は体表面を離れ、解毒代謝のために、内臓に集まります。

これと、明け方の寒さとが合わさると、体表面はとても冷えやすく、筋肉が冷えて、寝違いや、ぎっくり腰、ぎっくり肩などを起こしやすくなります。
睡眠時は、日中の活動時に比べると、血流が細く、長く寝ていると、エコノミー症候群と同じ状態を作り出します。
俗に言う、”寝相の悪い方”ほど、この危険性は弱まります。
あちこちに寝返りを打ったり、子供のように、布団の中で寝相を変化させるほど、血流のためにはよいのです。

明け方に背中が痛む方は、寝る前に軽いストレッチをおこなってください。
又、夕刻からは、冷たい水分の摂りすぎを控え、生姜黒砂糖湯や、シナモンラテ等の補陽の飲み物で体を温めてくださいね。

★痛みが強い方には、発酵紅参と大熊柳、朝の鼻水、くしゃみ等が強い方には、通竅と大熊柳の併用をお勧めいたします。